乳癌は、自分で発見できる
数少ない癌です。
しかも、早期発見・早期治療が
できれば、治癒率はほぼ100%なのです。
乳がんが急激に増加中
近年、日本の女性がかかる癌の部位は、
1.乳房
2.大腸
3.胃
4.肺
5.子宮
という順番になっています。
かつては乳癌の発症は、
日本人女性に対して
欧米の女性は5倍ほどで、
日本人女性には少なかったのですが、
乳癌になる日本人女性が
急激に増加しています。
乳癌には、エストロゲンという
女性ホルモンが関わっています。
現代の女性のライフスタイルが変わり、
食生活が欧米化し、高たんぱく質、高脂肪、
高カロリーの食事に変わってきました。
食生活の変化で、
日本人の体格は以前より変化し、
初潮のスタートが早まり、
閉経の時期が遅くなり、
月経のある期間が延びています。
それで、エストロゲンの影響を
受ける期間が長くなったことが、
乳がんの増加に関連しているのではないかと
言われています。
乳癌の現状
乳癌は、他のがんと比べると
治りやすいがんではありますが、
発症した患者さんの3割が
乳癌を再発(転移)し、
残念ながら年間で約1万人強の方が
亡くなっています。
また、早期に発見して治療した場合、
9割近くの人が、治癒したのと
同じ状態になるというデータがあります。
乳がんを見つける方法をマスターして
早期発見できるようにしておきましょう。
乳癌の自己診断方法
乳癌は、乳房の内部や周辺、
脇の下のリンパなどにしこりができます。
このしこりをできるだけはやく
見つけることが早期発見・早期治療に
つながります。
自分でしこりを見つける方法は、
2種類あります。
・触ってしこりを見つける
・乳房の見た目をチェックする
触ってしこりを見つける方法は、
別ページにまとめています。
見た目を観察することで
乳癌を見つける方法をご紹介します。
ホルモン周期による乳房の形の変化
乳房は、ホルモンの影響を受けて
周期的に形が変わっています。
生理の前には、乳房が張って
固くなり、いつもよりも
大きく見えるようになります。
この時期は、乳癌の判断は
ちょっとしずらくなっています。
生理が終って2~3日後ぐらいが
一番判断しやすいです。
大きさや形の変化
鏡の前にまっすぐ立って、
乳房の大きさや形を
いつも観察するようにしましょう。
生理前後の大きさや膨らみの変化が
わかっているほうが、
乳癌の観察もしやすくなります。
左右のサイズや乳首の位置に
大きな違いはないか、
乳首の色や形に変化はないか、
確認してみましょう。
陥没やひきつれの確認
乳癌ができていると、
しこりになっていて、
その部分がつれることがあります。
腕をあげてバンザイしてみたり、
前にかがんでみたりしながら、
乳房を観察して、
凹んでえくぼができたり、
引っ張られてひきつれたりして
不自然になっている部分がないか、
確認します。
乳頭からの分泌物
乳頭から白色や無色の
分泌物が出る事がありますが、
それは問題ありません。
分泌液に血液が混じっていたり、
茶色くなっているような場合は、
乳がんや、他の病気の
可能性があります
形や見た目をチェックするときに、
乳首を絞るようにして、
分泌液もチェックしてみましょう。
乳癌には痛みはありません
乳癌でしこりができても
痛みはないので、
痛みで乳癌に気づくことはありません。
触診や見た目のチェックで
確認するようにしましょう。
乳房には色々な種類の病気があるので、
痛みがある場合は、
他の病気の可能性があります。
まとめ
乳房の形や見た目に異常がでたり、
ひきつれやえくぼがでるようなら、
早めに乳がんの専門医を
たずねるようにしましょう。
乳がんが小さいほど、
治癒の確率があがります。