ジカ熱がアフリカ、中南米、
アジア太平洋地域で
流行しています。
蚊がウィルスを
媒介していますが、
それ以外の感染ルートも
見つかっています。
ジカ熱とは?
厚生労働省から
ジカ熱に関する情報が
発表されています。
ジカ熱という名前は、
ウガンダのジカ森林公園で
1947年に、黄熱に関する
研究のためのおとりのサルから
初めて分離されたウイルス
ということが由来しています。
もともとジカ熱は
アフリカとアジアの
熱帯・亜熱帯地域で
感染者がでていましたが、
2007年にミクロネシア、
2013年にフレンチポリネシア
2014年にアメリカ大陸、
2015年にブラジルなどの
中南米で流行しています。
日本国内では、
国立感染研究所(NIID)から
フランス領ポリネシアの
ボラボラ島に滞在した
20代の男性と
30代の女性の症例や
⇒ フランス領ポリネシア・ボラボラ島帰国後にZika feverと診断された日本人旅行者の2例
タイ国のサムイ島に渡航した
40代の男性の症例など、
⇒ タイ・サムイ島から帰国後にジカ熱と診断された日本人旅行者の1例
海外渡航者の数例の発症が
発表されています。
ジカ熱には、
アフリカ型とアジア型の
2つの遺伝子型が
確認されています。
アメリカ大陸で
流行しはじめたジカウイルスの
遺伝子型はアジア型です。
また、ジカ熱には、
ジカウイルス病と
先天性ジカウイルス感染症の
2種類があります。
ジカウイルス病
ジカウイルス病は、
ウイルスを持っている
蚊に刺されるなどして
後天的に、ジカウイルスに
感染することにより起こる
感染症です。
10日以内の潜伏期間後に
発症しますが、多くの人は
ジカウイルスに感染しても
なんの症状もでません。
症状が現れる場合は、
- 軽度の発熱
- 発疹
- 結膜炎
- 関節痛
- 筋肉痛
- 倦怠感
- 頭痛
などの、軽い風邪を
ひいたような症状が
2~7日続きます。
症状からは
ジカ熱と判断しにくいです。
厚生省から
ジカウイルスの流行地域が
発表されています。
2016年5月27日の発表では
アルゼンチン、アルバ、バルバドス、ベリーズ、ボリビア、ボネール、ブラジル、コロンビア、プエルトリコ、コスタリカ、キューバ、キュラソー島、ドミニカ国、ドミニカ共和国、エクアドル、エルサルバドル、仏領ギアナ、グレナダ、グアドループ、グアテマラ、ガイアナ、ハイチ、ホンジュラス、ジャマイカ、マルティニーク、メキシコ、ニカラグア、パナマ、パラグアイ、ペルー、 サン・バルテルミー島、セントルシア、セント・マーティン島(仏領サン・マルタン及び蘭領シント・マールテン)、セントビンセント及びグレナディーン諸島、スリナム、トリニダード・トバゴ、米領バージン諸島、ベネズエラ
○オセアニア太平洋諸島
米領サモア、フィジー、ミクロネシア連邦コスラエ州、マーシャル諸島、ニューカレドニア、パプアニューギニア、サモア、トンガ
○アフリカ
カーボベルデ
○アジア地域
タイ、フィリピン、ベトナム
この地域への
海外旅行の後に
風邪っぽい症状がでたら
ジカ熱の疑いもあります。
その場合は、
保健所に連絡をしましょう。
先天性ジカウイルス感染症
もう一つのジカ熱、
先天性ジカウイルス感染症は
母体から胎児へ感染します。
こちらのジカ熱は、
小頭症などの先天性障害を
起こす可能性があります。
妊娠中のジカウイルス感染と
胎児の小頭症との関連が
示唆されていることから、
世界保健機関(WHO)が、
妊婦は流行地域への
渡航をすべきでないと
勧告しています。
ジカ熱を媒介する蚊の種類
ヤブカ属の
ネッタイシマカや
ヒトスジシマカが、
ジカウイルスを
媒介することが
確認されています。
ネッタイシマカは、
日本には常在していません。
ヒトスジシマカは、
日本のほとんどの地域
(秋田県および岩手県以南)で
みられる白と黒の
まだらの色の蚊です。
効果的な蚊の対策
厚生省によると、
日本国内で販売されている
「ディート」や「イカリジン」
を成分とした忌避剤が
効果があるとされています。
ディートという成分は、
蚊の感覚を麻痺させて
人の出す二酸化炭素や
体温を感知させないようにする
効果があります。
ディートの濃度が
濃いほうが効果が高いですが、
日本ではディートの濃度が
規制されていて、
上限が12%となっています。
ディートの濃度は
忌避剤のパッケージに
表示されています。
上限の12%を含有している
虫除け剤は、
【第2類医薬品】
ムヒの虫よけ ムシペールα
(池田模範堂)
液体状の薬品を
スプレー式に
吹きつけます。
スプレーした後、
肌の上で伸ばせます。
白いパウダー状の
薬品をスプレー式に
吹きつけます。
服の上にもスプレーできます。
薬剤を使いたくないなら
天然由来の虫除け成分
ペルメトリンを
ナノレベルで結晶化して
繊維に付着させる
インセクトシールド技術で
作られています。
無色無臭で、
繰り返し洗濯しても
虫除け効果が持続し、
人体に対して無害です。
パーカーやパンツ、
ベビー・キッズ用の
ウェアなどもあります。
蚊以外の感染経路
性行為により
男性から女性パートナーへ
感染した事例が報告されてます。
ジカ熱の流行地域から
帰国した後には要注意です。