北野天満宮(京都)から大宰府へ飛んだ飛梅をクローン化

Pocket
LINEで送る



北野天満宮
北野天満宮
出典:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E9%87%8E%E5%A4%A9%E6%BA%80%E5%AE%AE

天神さんの愛称で知られる
京都市上京区にある神社で、
菅原道真公が祀られていて、
毎月25日には天神市が立ち、
露店や骨董品店が立ち並んで賑わいます。

⇒ 北野天満宮天神市

道真公と言えば、無実の罪で大宰府に流されて、

 東風吹かばにほひおこせよ梅の花
 主なしとて春を忘るな(春な忘れそ?)

と歌を詠んだ、と日本史で習った記憶がありますが、
この梅に関する面白いニュースがありました^^

飛梅伝説

太宰府天満宮の境内には、
御神木の「飛梅」というものがあります。

太宰府天満宮

画像の左端の木が飛梅です。

樹齢1000年を超えるとされる白梅で、
この飛梅は、道真公が大宰府に流されたのを追って、
京都から九州に一晩で飛来した
「飛梅伝説」伝承の木なのだそうです。

いやまぁ、この話をそのまま
信じるわけではないですが(^^;
でもなんだか、天神さんの神通力や、
道真公と梅との結びつきが伝わる伝説です。

しかも、梅だけではなく、
なんと桜と松の逸話もあるのです。

道真公を慕う庭木たちのうち、
桜は、主人が遠い所へ去ってしまうことを
知ってからというもの、
悲しみに暮れて見る見るうちに葉を落とし、
ついには枯れてしまいました。

梅と松は、道真の後を追いたい気持ちを
いよいよ強くして空を飛ぶも、
松は途中で力尽きて、摂津国八部郡板宿
(現・兵庫県神戸市須磨区板宿町)近くの
後世「飛松岡」と呼びならわされる丘に降り立ち、
この地に根を下ろし、
これは「飛松伝説」といわれているそうです。

そして梅は、見事その日一夜のうちに
主人の暮らす大宰府まで飛んでゆき、
その地に降り立ったのだそうです。

木の手入れ方法で、

 桜切る馬鹿 梅切らぬ馬鹿

と言われていて、
桜は切るとダメになってしまい、
梅は切らないとダメになってしまうのですが、
桜は弱くて枯れてしまって、
切られても大丈夫な丈夫な梅は
がんばって現地まで行き着いたのでしょうか?

道真公が無実の罪で配流された
大宰府で没した後、
京の都では落雷などの災害が相次ぎ、
これが道真公の祟りだとする噂が広まり、
朝廷によって、北野の地に
道真公を祀る社殿が造営されたのが
京都の北野天満宮です。

⇒ 北野天満宮

北野天満宮は神紋も梅の花で、
約2万坪の敷地には50種1500本の
紅梅・白梅・一重・八重等の
梅が植えられていて、
毎年、2月初旬から公開されています。

この北野天満宮の本殿前に、
樹齢300年を超えるとされる御神木の梅の木があり、
1793年の記録に「飛梅の種に間違いない」などの
記述があるのだそうです。

太宰府天満宮の飛梅が、
後代に道真公を祭神とする神社に
株分けされたものが各地に現存するそうで、
北野天満宮の梅も、ちょっと調べた限りでは
確認は取れなかったんですけど、
大宰府の梅と繋がっているのかもしれない。。
などと思っていたのですが、
調べてみたら、太宰府天満宮の飛梅は白梅で、
北野天満宮の飛梅は紅梅なのです(^^;

色が変わったのもきっと、
天神さんの神通力によるものに違いない!

その北野天満宮の飛梅のクローン化に
住友林業が成功したのだそうです。

近年、梅や桃に感染する
「プラムポックスウイルス」というものが
国内で流行していて、
このウィルスに感染した木は実が育たなくなり、
伐採せざるを得なくなるなってしまうそう。

北野天満宮では、御神木を守るため、
2009年に住友林業に
クローン苗木づくりを依頼していて、
住友林業では、6年の研究の末、
御神木と同じ遺伝子型を持つ
6本のクローン苗木を育てることに成功。

梅の組織培養による苗木生産の実用化は
世界初なのだそうです。

天神さんの神通力伝説に
またひとつ伝説が増えた感じですね^^





シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする