ヒヨドリの鳴き声は、
ヒィーヨ ヒィーヨという鳴き声です。
ヒヨドリの鳴き声が入っている動画を
お借りしてきました。
この鳴き声が、ヒヨドリという名前の
由来という説もあるようです。
この声を聞くといつも思うことがあります。。
ヒヨドリの思い出
数年前、ヒヨドリの声が
家の周りでけたたましいほどに響き渡っていて、
なにか一大事が起きている気配でした。
庭に出てみると、2羽のヒヨドリが
大声で鳴きながら庭の中を
行ったり来たりしていました。
庭の隅に何かが動く気配があり、
双眼鏡で見てみると、
ところどころに地肌が見えていて、
まだ羽が生え揃っていない
ヒヨドリのヒナがいました。
全然飛べないようで、巣立ったというよりは、
巣から落ちてしまったような感じでした。
野鳥のヒナが落ちていても、
人間がさわると親が育児を放棄してしまうので
手を出してはいけないと聞いたことがあり、
そのままそっとしておいたのですが、
ヒヨドリ達の大騒ぎはやまないまま、
だんだんと日も落ちてきてしまいました。
うちの庭を散歩道にしている猫が数匹いて、
暗くなったら、親鳥たちはひな鳥を
猫から守れないでしょうし、
夜になれば肌寒くなることもある時期で、
このままではヒナ鳥は
明日を迎えられないかもと思い、
やむなく、手を出すことにしました。
段ボール箱に柔らかいタオルを敷き詰めて、
できるだけ手をふれないようにして
ヒナを確保しました。
ヒナはぐったりしていて元気がなく、
鼓動はありますが、目を閉じたままで、
もはやほとんど動かないような状態でした。
ヒヨドリの餌と飼育方法
ヒヨドリの食べ物は
よく自然になっている柿の実を食べていたり、
みかんやりんごなどを餌としてもらっていて、
果物や木の実が好きなようで、
調べてみると雑食性で、
果実や花の蜜、昆虫を食べていて、
ヒナには、親がつかまえてきた昆虫を
与えているとのことでした。
昆虫なんて、そうそう手に入りません><
私は動物好きで、近所のホームセンターで
ペット売り場をよくウロウロしているのですがw
そこで、生きているミルワームという虫が
販売されているのを思い出し、
試しに買ってきてヒナに与えてみることにしました。
【ミルワームの画像を貼ります、昆虫注意!】
ヒナの体に手を触れないように、
割り箸などを使いながら
元気のないヒナの口をそっと開けて
ミルワームを入れてみると、
餌とわかったようで、
ヒナは虫をごっくんと丸飲みし、
数匹あげると、もう口を開かなくなり、
お腹がいっぱいになったようでした。
体を温めることが必要だそうで、
ホットカーペットの上にダンボール箱を
おいて温めていると、温かくなったのと、
虫が消化され始めてエネルギーが
充填されたのでしょうか、
「ピヨ! ピヨ!」と
ものすごく元気のいい声で
鳴き声を上げ始めました。
そっと様子を伺うと、ぱっちり開いた目が
黒々と光っていて元気そうで、
しきりに体をもぞもぞと動かしていました。
外はもう暗くなっていましたが、
驚いたことにヒヨドリの親たちは庭にいて、
ヒナの鳴き声に反応して鳴き声を上げました。
親子ですねぇ。。思わず目頭が潤みました(T_T)
しばらくするとヒナは、
エネルギー切れになったかのごとく、
また目を閉じてぐったり。
そこでミルワームを口に入れてあげると、
ごっくんごっくんと丸飲みして、
また元気に鳴き声をあげます。
それを数回繰り返すと、
かなり体がしっかりしたので、
ダンボールの蓋をして暗くして、
おやすみなさーい。
翌朝になると、ヒナはもぞもぞしながら
体を鍛えていたのか、
昨日とはうってかわってしっかりした状態になって
動き回れるようになっていました。
ミルワームをたらふく食べさせて、
エネルギー充填100%といったところで、
ダンボール箱を庭において、
ヒナと、庭でずっと待っていた
ヒヨドリの親たちを再会させました。
ダンボールの縁に止まって去っていこうとするヒナ。
その時、奇跡のようなことがおきました。
ヒナが向き直って、
真っ黒なつぶらな瞳でこっちを見たのです。
別れを惜しんでくれているようで、
涙があふれました。
ヒナは不器用に、
羽の生え揃っていない翼で羽ばたいて、
飛ぶのとジャンプするのの中間のような感じで
少しずつ移動しながら、親達と共に去っていきました。
あの調子なら、高いところや木に登って
猫からの襲撃をかわすこともできるでしょう。
ヒヨドリは、卵の頃は雌親のみが抱卵し、
孵化すると雌雄の親鳥が育て、
雛は10日で程で巣立つのですが、
巣立って数日のうちは巣の近くにいて、
1~2か月のあいだは親鳥とともに行動するそうです。
親鳥達とともに去っていったということは、
うまく帰せたかなぁと思っています。
ヒヨドリの寿命と生態
寿命は、5年~10年くらいだそうです。
また、かつては秋に北から渡来し、
春に北に渡りましたが、
近年は留鳥として一年中、
街中に棲むようになりました。
ということは、もしあのヒナが
無事に生き延びていたら、
家の近所にいて鳴いているヒヨドリは、
あのヒナである可能性もあります。
あのヒナであってもなくても、
ヒヨドリの声を聞くと、
あのつぶらで真っ黒な瞳を思い出して
心が温かくなるのです^^