国の特別天然記念物「ニホンライチョウ」。
1980年代には国内で
約3000羽が確認されていましたが、
生育環境の変化や外敵の増加で減少してしまい、
現在は推定で2000羽弱しかいないとされています。
雷鳥の亜種のスバールバルライチョウの
人工繁殖に成功している上野動物園で、
ニホンライチョウの人工飼育の取り組みを
することになっています。
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環境庁などが6月5日に、ニホンライチョウの
生育地の乗鞍岳(岐阜、長野県境)で
ライチョウの卵の採取に成功したそうです^^
ニホンライチョウの保護活動
ニホンライチョウの産卵期に合わせて、
信州大の中村浩志名誉教授(鳥類生態学)や
環境省の職員が1日から乗鞍岳に入山し
5日までに山頂付近の6カ所で各2~6個の
ニホンライチョウの卵が入った巣を確認し、
ライチョウの雌が巣の付近にいないことを確認して、
ハイマツの茂みに隠れた3カ所の巣から
計5個の卵を採取しました。
ライチョウが抱卵期を迎える今月下旬にも
卵を採取する計画だそうです。
採取されたニホンライチョウの卵は、
6日に上野動物園に輸送され、順調に育ったら、
来年からはさらに繁殖に取り組み、
将来的には野生復帰を目指しています。
中村名誉教授は
「将来に備えてライチョウを増やすためのスタート。
人が育てたライチョウをいかに野外に放鳥するかが
今後の課題」と話しているそうなんですけど。。
そもそもニホンライチョウが減ってしまった原因は、
登山者が残した残飯を求めて
テン、キツネ、ハシブトガラスなどの
天敵が高山帯に侵入し、外敵の増加や環境の変化で、
ニホンライチョウの数が激減しまったそうで、
この環境が元に戻らないことには、
繁殖に成功したニホンライチョウを野性に返しても
果たしてうまくいくのかどうか。。
人工飼育と平行して、ニホンライチョウの住む
環境の改善と復帰も必要かと思います。