腸炎ビブリオの潜伏期間と症状、二次感染でうつる予防方法

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お刺身の盛り合わせ

腸炎ビブリオは、
海水の中に
生息している細菌で、
汚染された魚介類を
生で食べることで感染し、
食中毒タイプの急性胃腸炎、
『腸炎ビブリオ食中毒』を
発症させます。

症状がでるまでの
潜伏期間や、
二次感染でうつるのを
予防する方法を
まとめています。

腸炎ビブリオとは?

腸炎ビブリオは、
3%程度の食塩が
増殖に最適な菌です。

好塩菌と呼ばれていて、
海水中に広く存在し、
魚介類に付着しています。

低温に弱いので、
日本では、
海水温が20℃を超える
6月から9月の時期に
多く発生します。

お刺身やお寿司など、
海産の魚介類を
生食することが
多い日本の食文化。

その影響もあり、
腸炎ビブリオ食中毒は、
日本で発生する
食中毒の原因菌としては、
サルモネラと並んで
1位・2位を争う発生件数です。

腸炎ビブリオは、
アジやサバ、タコ、イカ、
貝類に比較的多いですが、
一般の魚など、
ほとんどの海産魚介類の
生食が原因になりえます。

またケガがある状態で
海水浴をした際に
皮膚の傷口から
腸炎ビブリオに
感染することもあります。

中毒の潜伏期間と症状

潜伏期間は、
早ければ6時間ほど、
おおよそ半日~1日のうちに
発症します。

生の魚介類を食べたり
海水浴をした後に、
激しい下痢や腹痛、
嘔吐、発熱などの
症状を訴えたら
この病気の疑いが濃厚です。

小腸で感染するので、
お腹の上部の方に
痛みを感じることが
多いです。

一緒に疑わしい食べ物を
食べた人たちや、
海水浴をした人たちに
同じような症状が
出ていないか
どうかを確かめると、
食中毒かどうかの
判断に役立ちます。

かかったどうすればいい?

多くは数日で自然に
快方に向かいますが、
高齢者など、
免疫の低下した患者では、
まれに毒素による
心臓毒性によって
死亡する例もあります。

医療機関を受診しましょう。

抗生物質は、
腸炎ビブリオの病期を
短縮するといわれてはいますが、
十分な根拠はないとのことで、
菌の排出を遅らせる
懸念のある止瀉薬
(下痢止め)は用いず、
脱水症や循環器症状に
注意を払う
対症療法が中心になります。

二次感染でうつる?

腸炎ビブリオの
感染が成立するには、
約100万個以上という、
かなり多数の
生きた菌の摂取が
必要と言われています。

生鮮魚介類に
増殖した菌による
経口感染が主で、
ヒトからヒトへの
感染はまれです。

腸炎ビブリオは
増殖の早い細菌の
一つとしても知られ、
温度が高く、塩分がある
適切な培養条件下では
かなりのスピードで
分裂し増殖します。

夏期に常温で放置した
魚介類などでは
発病菌数にまで
短時間で増殖することがあり、
好塩菌のため、漬け物などの
塩分を含む食品に二次感染し、
それが感染源となることも
あります。

腸炎ビブリオの予防方法

腸炎ビブリオが
発病してしまうほどの数まで
菌を増殖させないようにして
大量の菌が体内に入らない
ようにします。

腸炎ビブリオは
真水では生きられないため、
水道水などで洗浄すると
菌が減少します。

また、低温に弱く、
加熱処理をすると
確実に死滅します。

  • 魚介類を常温で放置せず冷蔵保存する
  • 真水でよく洗浄する
  • 十分に加熱調理する
  • 魚介類を調理したまな板や調理器具を洗わないままほかの食材を調理しない
  • 海水浴後には真水や石鹸を使いよく体を洗う

などに気をつけましょう。





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