ティラミスは、
作り方は簡単ながら抜群のおいしさで、
器や飾り付けでアレンジでき、
クリスマスやバレンタインはもちろん、
誕生日やパーティにぴったりの
スイーツです。
イタリアのレシピでは、
日本では日常的に
あまり使われていない
マスカルポーネチーズや
フィンガービスケットを
使って作られていますが、
材料をアレンジして、
日本のスーパーで買える素材で
簡単につくることもできます。
本格的なマスカルポーネ版と
簡単なクリームチーズ版の
ティラミスのレシピと
作り方のコツ、
両方の比較対決結果を紹介します^^
目次
ティラミスの意味にびっくり
レシピの前に、
ティラミスという名前の意味って
ご存知ですか?
イタリア語で tira mi su と書き、
tira = 引っ張る
mi = 私を
su = 上に
という意味で、
私を上に引っ張りあげて、
つまり、私を元気づけて、
という意味なのだそうです。
ティラミスのあの
テンションがあがる美味しさ・・
食べるとご機嫌な気分になり、
私には元気づけ効果が覿面で、
意味がぴったりでびっくりですw
本場イタリアのティラミス
私が最初に知った
本格的イタリア版の
ティラミスのレシピは、
フランス人の男性と結婚し、
イタリア暮らしをしている
タカコ・H・メロジーさんの
『やっぱりイタリア』
という本に書かれていたものでした。
『やっぱりイタリア』
1993年と、随分前の著作で、
多分、出版当時に読んだのですが、
その頃はいまのように
情報があふれておらず、
クックパッドなどもなく、
イタリアの現地の情報や
家庭料理のレシピが書かれている
本などもなかなかなくて、
興味深く読みました。
本の中で、
世界一の奇跡のティラミス
ということで紹介されている
ティラミスのレシピは、
マスカルポーネチーズなんていう
近所では見かけないものが使われていて、
イタリアンレストランで食べる
あのおいしいティラミスが
家庭で簡単に作れると知り、
輸入食材を取り扱っている
明治屋や紀ノ国屋などに
買いに行って作っていたものでした。
その後、本格的なイタリア版の
ティラミスのレシピを
みかけるようになり、
いろいろなレシピを
試してみるようになりました。
マスカルポーネチーズとは?
チーズは、牛やヤギなどの
乳から作られていますが、
作り方によって
様々な種類のチーズとなります。
マスカルポーネは、
チーズの原料となる牛乳の
水分を取って固めて作ります。
柔らかくなめらかで、
硬めに泡立てた生クリームのような
クリーム状になっていて、
牛乳のもつ自然の甘みがあり、
ミルクの美味しさの凝縮という感じです。
このマスカルポーネの美味しさを
堪能するために
ティラミスのレシピが
考案されたのではないかと
思えてしまうほどです。
マスカルポーネチーズの作り方とおすすめ
マスカルポーネチーズを
自家製で手作りするとしたら、
ヨーグルトと生クリームを混ぜて
一晩水切りすると、
濃厚なクリームになり、
マスカルポーネチーズに
近いものになります。
国産の、雪印メグミルクの
マスカルポーネチーズも
販売されてはいますが、
不思議となぜか、
国産のチーズはどのチーズも
くせがなくさっぱりしていて、
食べやすいのですが、
個性がありません。
その点、イタリア産の
マスカルポーネは、
いろいろなメーカーごとに
それぞれ個性があります。
何種類か試した中で
おすすめなのは、
イタリアのチーズメーカー
「ザネッティ」の
マスカルポーネチーズです。
ザネッティのマスカルポーネは、
最近は、ちょっといいスーパーなどでも
よく取り扱われていて
入手もしやすくなっています。
砂糖が入っていないながら
牛乳のもつ甘みがしっかり感じられる
濃厚なクリーム状のチーズで、
このまま食べても
ものすごく美味しいです。
食べるのをとめられなくなるので
味見しないように要注意ですw
イタリアのフィンガービスケット
イタリアでよく使われている
フィンガービスケットは、
卵風味の
『グリョン レディーフィンガー』
甘さが強めの
『ボノミ サヴォイアルディ』
どちらも厚みがあって
サクサクしていて、
エスプレッソをたっぷりと
含みやすいタイプです。
こちらも最近は
ちょっといいスーパーで
取り扱われていますし、
通販でも手に入ります。
フィンガービスケットは、
スポンジケーキやカステラなどでも
代用できます。
マスカルポーネのティラミスのレシピ
おすすめのザネッティの
マスカルポーネは、
250g入りか500g入りなので、
250g使うレシピにしました。
マスカルポーネチーズ 250g
卵 2個
砂糖 60g
フィンガービスケット 適量
エスプレッソ 3杯分くらい
砂糖 大さじ1
ココアパウダー 適量
ティラミスのレシピには
よく生クリームが使われています。
でも、イタリア産の
美味しいマスカルポーネチーズを
使うときには、
生クリームを入れない方が
チーズ自体の美味しさが
生きるような気がします。
前述のタカコ・H・メロジーさんの
本で紹介されているレシピでも
生クリームは使われておらず、
また、マスカルポーネも控えめで、
カロリーが高そうで心配な
ティラミスですが、
低カロリーのレシピについて
言及されていて、
そういう視点もあるな、と。
生クリームを入れると
リッチな味わいになります。
その場合のレシピは、
卵白の変わりに生クリームを使い、
マスカルポーネチーズ 250g
卵黄 2個分
生クリーム 100cc
砂糖 60g
フィンガービスケット 適量
エスプレッソ 3杯分くらい
砂糖 大さじ1
ココアパウダー 適量
<作り方>
1.
エスプレッソを用意し、
砂糖大さじ1を入れて溶かしておく
エスプレッソに砂糖を入れない
レシピが多いですが、
私の周りでは、砂糖を入れた
レシピの方が食べやすいと好評です。
使うフィンガービスケットの
甘さ加減との兼ね合いもあり、
エスプレッソに入れる砂糖はお好みで、
入れなくてもOKです。
2.
ボウルにマスカルポーネチーズと
半量の砂糖を入れてよくまぜ、
卵黄を1個ずついれてよく混ぜる
3.
別のボウルに残りの砂糖と
卵白を入れてよく泡立て、
硬めのメレンゲを作る
(生クリームを使う場合は、
生クリームをメレンゲにする)
4.
1にメレンゲの半量を入れてまぜ、
残りのメレンゲも入れてまぜる
5.
バットや器に
フィンガービスケットを敷き詰め、
エスプレッソの半量をふくませ、
4のクリームの半量を乗せる
もう一段、ビスケットと
エスプレッソ、クリームの段を作る
6.
茶こしにココアパウダーを入れて
全面にふりかけて、
冷蔵庫で3時間以上冷やして
落ち着かせて完成
こんな構造になります。
| |
| ココアパウダー |
|----------------|
| チーズクリーム |
|----------------|
| ビスケット&エスプレッソ |
|----------------|
| チーズクリーム |
|----------------|
| ビスケット&エスプレッソ |
------------------
クリームの配分がうまくいかず、
2段目のビスケットが
クリームの間から見えてしまっていても、
ココアパウダーで覆ってしまうので
心配は無用ですw
ココアパウダーを
ふりかけるときに、
紙をツリーの形に切って乗せ、
型にしてふりかけるとクリスマス風に、
ハートの型にすれば
バレンタインにぴったりになります^^
マスカルポーネとクリームチーズの違い
マスカルポーネチーズと
クリームチーズの一番の違いは、
甘みと酸味の有無かと思います。
マスカルポーネは
ほのかな甘みがあり、
チーズというよりは
ミルクが濃縮された
クリームという感じ。
クリームチーズは
甘みはなくて酸味があります。
ティラミスを作るのに
マスカルポーネの代用ということで
クリームチーズを
使ったりしていますが、
代用というよりは、
まったく別物ではないかと思います。
クリームチーズのティラミスのレシピ
どこのスーパーでも手に入るような
材料で作れるレシピです。
クリームチーズ 200gぐらい
卵黄 2個分
生クリーム 200cc
砂糖 60g
マリービスケット 10~15枚
インスタントコーヒー 大さじ4杯
砂糖 大さじ1
お湯 80cc
ココアパウダー 適量
近所のスーパーで
よく取り扱われているクリームチーズは
フィラデルフィアは
熱を加えていないナチュラルチーズ、
KIRIと雪印は加熱されている
プロセスチーズです。
フィラデルフィアと雪印は1箱200g、
KIRIは18gの小分け×10個入り(180g)で、
どれでも1箱でOKです。
使い勝手ですが、
フィラデルフィアはケース入りで
素材自体が柔らかくて使いやすく、
KIRIは小分けされているので
包装をむくのがひと手間ですが、
小さい分、すぐに柔らかくなります。
私はフィラデルフィアを選ぶことが
多いです。
ちょうど先日クリームチーズ版の
ティラミスを作り、
写真を撮ったので画像付きで。
<作り方>
1.
インスタントコーヒーと
砂糖をお湯で溶かしておく
エスプレッソの代用にするには、
レギュラーコーヒーを
濃く落とす程度では苦味がたりない上、
水っぽくなってしまいます。
顆粒状のインスタントコーヒーが便利です。
2.
ボウルにクリームチーズと
半量の砂糖を入れてよくまぜ、
卵黄を1個ずついれてよく混ぜる
3.
別のボウルに残りの砂糖と
生クリームを入れてよく泡立て、
硬めのメレンゲを作る
4.
1にメレンゲの半量を入れてまぜ、
残りのメレンゲも入れてまぜる
5.
バットや器に
マリービスケットを敷き詰め、
1のコーヒーの半量をふくませ、
4のクリームの半量を乗せる
タッパーなど、口が狭い器で作ると
できあがったティラミスを
とりわけにくいので、
私はいつも、大きめのどんぶり状の
器に作っています。
どんぶり型だと
マリービスケットの比率は
半々とはいかず、
その辺は器の口に合わせて適当な配分にw
フィンガービスケットは
厚みがあってしっかりしているので
エスプレッソにひたしながら
並べても大丈夫ですが、
マリービスケットは
コーヒー液にひたすとすぐに
ふにゃふにゃになるので、
器に敷き詰めてから
液をかけたほうがいいです。
もう一段、ビスケットとコーヒー、
クリームの段を作る
2段目のマリービスケットも、
並べた上にコーヒー液をかけます。
6.
茶こしにココアパウダーを入れて
全面に振りかけて、
冷蔵庫で3時間以上冷やして
落ち着かせて完成
包丁で切れ目を入れてから
大きなスプーンなどで
ざっくりと取り分けると
うまく取り出せます。
マスカルポーネ版とクリームチーズ版の比較
イタリア産の
マスカルポーネのティラミスは
クリーミーさを味わう仕上がりに。
クリームチーズのティラミスは
酸味がきいたさっぱりした味わいに。
どちらもそれぞれ美味しいですが、
私の周りでは、
クリームチーズのティラミスの方が
チーズらしさがあり、人気があります。
まとめ
ティラミスは、クリームを作り、
型に入れるだけなので、
15分もあれば後片付けまで
終わってしまいます。
でも、そんな簡単ながら、
評判は抜群です^^
既製品との違いは、
ビスケットにしみこませた
エスプレッソや
インスタントコーヒー液の
苦味や風味がしっかりしていること。
これがチーズクリームの美味しさを
ひきたててくれるのです。
私は来客がある日の前夜に
仕込んでいます。
自家製の手作りティラミス、
ぜひ試してみてくださいね!