家庭で焼けるシェフの味 セントル ザ・ベーカリーの食パンとサンドイッチ ~耳までおいしい! 3つの製法で作る食パン専門店のこだわりレシピ~/牛尾則明
セントル・ザ・ベーカリーは、行列ができる
大人気の食パン専門店です。
こちらの本では、お店で使う材料と製法を
家庭で作りやすいレシピにして紹介してくれています。
お店で作られている3種類の食パン
- 国内産小麦粉を使った「角食」
- 北米産小麦粉を使った「プルマン」
- 山形食パンの「イギリスパン」
と、近い将来加えたいと思っている新作の
- しっとりした生地の「レーズン食パン」
のレシピと、これらのパンを使って作る
サンドウィッチが紹介されています。
『セントル ザ・ベーカリーの食パンとサンドイッチ』の感想
国内産小麦粉を使った「角食」は湯種、
北米産小麦粉を使った「プルマン」はオーバーナイト発酵
山形食パンの「イギリスパン」は50%中種
の製法のレシピになっています。
私はこれまで、中種は、熊崎朋子さんの
『夜仕込んで朝焼きたてを食べる おいしい天然酵母パン』
オーバーナイト発酵は、同じく熊崎朋子さんの
『夜仕込んで朝焼きたてを食べる おいしい天然酵母パン』と
高橋雅子さんの
『ゆっくり発酵カンパーニュ (少しのイーストでつくるパン 1)』
を元にしながら、マイレシピで試してみています。
今回、牛尾さんの本で初めて、「湯種」という手法を
マイレシピに入れて試してみることにしました。
湯種とは、小麦粉に熱湯を入れてかきまぜて
でんぷんを糊化させ、それを長時間置いて熟成させて、
パン生地に混ぜるというもの。
本のレシピの分量の小麦粉とお湯を用意し、
混ぜると、もったりした生地ができるはずなんですが。。
さらっさらの液体になって失敗してます(^^;
本には、湯だねは、高温で捏ね上げることが大切で、
温度が下がると湯だねが柔らかくなったり、
部分的に糊状になると書かれています。
レシピでは、高温にするために、
ボウルをコンロの火にかざして温めて、
さらにボウルにお鍋からお湯を注いでいる写真があるので、
沸騰してぐらぐら煮立った熱湯を
使っているかと思います。
私は手抜きをしてしまい、
ボウルにポットからお湯を注いで軽く温め、
同じように温めた計量カップで
ポットのお湯の分量を量り、
それを粉と混ぜました。
どれもこれも温度をナメた作業になってまして、
かなり温度が低くなっていて、本に書かれている通り、
「温度が下がると湯だねが柔らかく」なり、
さらっさらの生地になったかと(^^;
本当に高温にすることが大事なんですね。
最初はわけがわからず、
さらっさらの生地になってしまった原因を調べていたら、
セントルのレシピの湯種は、
粉よりも熱湯の方がかなり量が多いのですが
クックパッドなどの湯種パンのレシピでは、
熱湯よりも粉の方が多いものが多々あり、
すると、菜ばしなどで混ぜるだけで
簡単に湯種が作れるようで、
今回はちょっと時間切れなこともあって、
生地を作りやすそうな、粉の方が多いレシピで
湯種を作って焼いてみました。
セントルのレシピでは、オーバーナイト発酵は、
捏ね上げた生地を1時間ほど1次発酵させたものを
冷蔵庫に入れて長時間低温発酵(オーバーナイト)
させています。
私が焼いたオーバーナイトさせたパンは、
甘みとあじわいがあって美味しいのですが、
しっとりもっちりした食感になり、
これを冷凍保存してトーストすると、
かなりどっしりしたパンになり、
ふんわりパンが好きな両親に不評なのです(^^;
それで私は今は、オーバーナイト製法は封印し、
夏になって気温が高くなり、低温での管理が必要な
時期になったらまた、冷蔵庫を使おうと思っています。
冷蔵庫に入れる前に発酵させるという製法は
他でも目にしたことがありましたが、
オーバーナイト再開の際に試してみようと思います。
(それまで覚えてられるかどうかw)
50%中種法は、生地のパサつきが気になる
レーズンパンをしっとりおいしくさせるために
取り入れられています。
レーズンパンがパサつきやすい原因は、
レーズンは、レーズン自体が生地の水分を
吸ってしまうことも原因ですが、
その糖分にも水分を吸収しやすい性質があり、
これを解消してくれるのが
予備発酵の中種法なのだそうです。
パンの製法は、かつては中種法や湯種法が一般的だったのが、
粉の品質や製法が格段に向上して
現在は、製造工程を短縮できるストレート製法が
主流になっているとのこと。
家庭でマスターすれば、いろいろな手法の
好みのパンが食べられていいですね^^
私が作っている国産小麦粉を使って作るパンの本では、
あまり生地を捏ね過ぎないよう書いているものが多く、
確かに捏ねを多くすると、生地がべたつく感じがします。
それがいいのかどうかの検証はまだやっていないのですが、
こちらの本に生地の捏ね方が詳しく載っているので、
捏ね方の参考にもなりました。