MERSとは? 症状や感染の予防方法(一般の方向け)

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ウイルス対策

MERSウイルスの感染に関するニュースを
よく見るようになりました。

MERSと書いて、マーズと読むのですね。

Middle East Respiratory Syndrome の略で
これを訳すと、中東呼吸器症候群。

2012年9月22日にイギリスからWHOに対し、
中東へ渡航歴のある重症肺炎患者から
MERSコロナウイルスが分離されたと
報告があって、この名称になったようです。

MERSコロナウイルス症状や感染の予防方法

国立感染症研究所(NIID)の
MERSのページがこちらで、

⇒ 中東呼吸器症候群(MERS)

情報が全部PDF化されていて、
読むのがめんどくさくて挫けそうになり、
そこをなんとか乗り越えて読んでみたら、
専門的で、結局挫けました(^^; 

厚生労働省のこちらのページの方が、
一般の方向けとなっていてとっつきやすいです。

⇒ 中東呼吸器症候群(MERS)に関するQ&A

私が気になった部分をピックアップして
まとめてみます。

マーズウイルスと聞いて思いつくのが
サーズウイルス(SARS)でしたが、

「2003年に流行した重症急性呼吸器症候群
(SARS(サーズ))の原因となった病原体も
コロナウイルスの仲間ですが、SARSとMERSは異なる病気

だそうで、MERSの発生が確認されているのは、

「ヨーロッパ(イタリア、英国、オーストリア、オランダ、
ギリシャ、ドイツ、フランス、トルコ)、
アフリカ(アルジェリア、エジプト、チュニジア)、
アジア(フィリピン、マレーシア、韓国)
及び北米大陸(アメリカ合衆国)からも
患者の報告がありますが、これらはすべて、
中東地域で感染した人(輸入症例)
もしくはその輸入症例患者と
接触した人であることがわかっています。」

大きいところでは、東欧やロシア、
南米やオーストラリアにはまだ入っていないようです。

気になる、MERSに感染したときにでる
症状については、

主な症状は、発熱、せき、息切れなどです。
下痢などの消化器症状を伴う場合もあります。
MERSに感染しても、症状が現われない人や、
軽症の人もいますが、特に高齢の方や糖尿病、
慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人で
重症化する傾向があります。」

感染症でよく見られる、
風邪のような症状がでるようです。

免疫力が低いと感染しやすそうなところも
風邪に似ていますね。

MERSの予防方法や治療法ですが、

「現在、MERSに対するワクチンや
特異的な治療法はありません

患者の症状に応じた治療(対症療法)になります。」

予防法も治療方法もないそうで><

というのも、人がどのようにして
MERSに感染するのかがわかっていないそうなんです。

「患者から分離されたMERSコロナウイルスと
同じウイルスが、中東のヒトコブラクダから
分離されていることなどから、
ヒトコブラクダがMERSウイルスの
感染源動物の一つであるとされています。
その一方で、患者の中には動物との
接触歴がない人も多く含まれています。
家族間や、医療機関における患者間、
患者-医療従事者間など、濃厚接触者間での
感染も報告されています。」

鳥インフルエンザやら豚インフルエンザやら
ありましたが、MERSはヒトコブラクダだそうで、
となるとMERSよりも、『ヒトコブラクダウイルス』
とした方が一般的には覚えやすいような(違

ラクダ

その感染力ですが、

「季節性インフルエンザのように、
次々にヒトからヒトに感染することはありません

ちょっと安心ですね。

「中東地域を旅行する場合は以下のことに注意して下さい。」

とのことで、ラクダに接触しないようになど、
中東にいくならすべきことが列記されているのですが、
国内で、日常でラクダに出会うことはまずないですし(おい
MERS対策としてできそうなことは、

「こまめに手を洗う、加熱が不十分な食品
(未殺菌の乳や生肉など)や不衛生な状況で
調理された料理をさけ、果物、野菜は食べる前によく洗う、
といった一般的な衛生対策を心がけてください。 」

手を洗う

「咳、発熱などの症状がある場合は、
他者との接触を最小限にするとともに、
咳エチケット([1]マスクをする、
[2]咳・くしゃみの際はティッシュペーパーなどで
口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむける、
[3]使用したティッシュペーパーはごみ箱に捨て、
手を洗うなど)を実行しましょう。
日常生活に支障が出る程の症状がある場合は、
医療機関を受診してください
。 」

とのことで、やはり風邪やインフルエンザなどのときと
同じようにすることが予防や対策になりうる
可能性があるようです。

もうちょっと気になることがあるので、
再び国立感染症研究所に戻って調べてみました。

ひとつは、感染した場合の潜伏期間です。

⇒ 中東呼吸器症候群(MERS)のリスクアセスメント (2014年5月26日現在)

によると、中東で最初に見つかった時は、

潜伏期間は中央値5.2日(95%信頼区間: 1.9-14.7日)、
世代間隔(感染源の発症から二次感染者の発症までの期間)は、
中央値7.6日(95%信頼区間:2.5-23.1日)と推定されている。」

とまぁ、このような感じで専門用語になり
わかりづらいのですが、最短で1.9日、最長で23.1日
5.2~7.6日くらいが多い、ということでしょうか?

また、

「英国において2013年2月に発生した
二次感染者2名の家族集積例における
潜伏期間は1-9日と推定されている」

「フランスではドバイから帰国して
発症した1例とこの患者から院内感染し
た1例の計2例が報告された。
潜伏期間は9-12日と推定されている。」

との情報もありました。

そして、致死率ですが、

⇒ MERSコロナウイルス感染症:当初の133例の解析

によると、

「ICUでの加療を要した症例は66例(133例中45%)。
2013年3~5月は63%(25/40)、
6~9月は32%(25/77)と減少傾向。
致死率45%(男性52%、女性24%)も男性が高い。
集団発生の初発例は致死率93%(13/14)と高い。
基礎疾患は死亡55例中の73%、生存73例中の41%にみられた。」

致死率45%で、男性の方が女性の2倍、
集団発生の致死率は93%と、絶望的な数字です。





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