エンテロウィルスD68、体の麻痺の症状に注意!!

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発熱やせきなどの
風邪のような症状のあとに
原因不明の体のまひを
訴える子どもが各地でで報告され、
エンテロウイルスD68」と呼ばれる
ウイルスが検出されています。

エンテロウイルスD68が各地で発症中

ここ数年、新型ノロウィルス、
RSウィルス、マイコプラズマ、
手足口病など、ウィルスによる
疾患が多発しています。

NHKのニュースで、
また聞きなれない名前の
ウィルスが報道されていました。

エンテロウイルスD68」です。

発熱やせきなどの
風邪のような症状の後、
体が原因不明で麻痺したという報告が
8月以降、全国で47人見つかっています。

その47人の患者は、
生後1か月から11歳までの子どもで、
体が麻痺した患者の検査の
サンプルが残っていた
8人を調べたところ、2人から
エンテロウイルスD68が
検出されました。

体の麻痺が、
エンテロウィルスD68に
よるものなのかどうか、
国立感染症研究所で
詳しい調査を始めています。

エンテロウィルスD68とは?

国立感染研究所の
エンテロウィルスD68の説明を
詳しく見てみましょう。

⇒ エンテロウイルスD-68型が検出された小児・乳児の4症例-広島県

気になった部分を
赤字にしています。

エンテロウイルス68型(EV-D68)は、1962年に米国カリフォルニア州において初めて、気管支炎や肺炎の小児患者4名から分離されたウイルスであり、検出頻度が少ないことから、極めて稀な呼吸器感染症の原因ウイルスの1つであると考えられてきた1)。わが国では、2005~2010年までは毎年数例のみであったが、2010年と2013年は100例を超えて報告されている

エンテロウイルスD68が
初めて見つかったのは1962年、
50年以上前なんですね。

カリフォルニアで発見されるも、
アメリカでも日本でも
これまではそれほど
発症していませんでした。

ただ、日本では、
2010年と2013年に
発症者が100例を超えています。

EV-D68は、主として小児の急性呼吸器疾患の原因ウイルスの1つであり、稀に重症の呼吸器疾患を起こすことが知られている4)。それに加えて、米国カリフォルニア州で、2012~2014年の間に、前部脊髄炎を伴う弛緩性麻痺を発症した23名の小児患者のうち2名の上気道からEV-D68が検出されたことから、弛緩性麻痺との因果関係が示唆されている

エンテロウイルスD68が
急性や重症の呼吸器系の
疾患の原因になることは
すでに特定されているようです。

さらに、弛緩性麻痺を
起こした患者の一部から
エンテロウィルスD68が
検出されていることから、
因果関係が示唆されていて、
こちらはまだ未確定のようです。

日本での事例も、
風邪のような症状の後、
体が麻痺した患者が47人いて、
そのうちの8人の
検査サンプルのうち二人から
エンテロウィルスD68が
検出されているので、
カリフォルニアでの事例と
よく似ています。

現在、米国内ではEV-D68が小児の間で大きな流行を起こしており、コロラド州では神経症状を示す患者9名のうち4名からEV-D68が検出されている6)。また、ミズーリ州とイリノイ州では重症呼吸器疾患から高率にEV-D68が検出されている

NHKのニュース報道では、
アメリカのCDC
(疾病対策センター)が、
去年、アメリカ国内で
エンテロウィルスD68の感染が広がり、
1000人以上が重い呼吸器症状を訴え、
その一部に体のまひが見られたことを
報告していると言っていました。

我々が示した4症例のうち症例1、2については、急性呼吸器症状を示した軽症例であったが、症例3、4については入院を要する重症例であり、特に症例3については、ポリオ様の麻痺症状を示した症例であった。日本ではEV-D68の大きな流行は起こっていないが、米国国内の流行状況をみると、今後の動向には注意が必要である。

4症例というのは、
近年、日本国内で
エンテロウィルスD68が
検出された4名の
小児・乳幼児患者の症例です。

かなり重症の麻痺に
なっている患者もいるようです。

アメリカでの流行から、
日本国内での流行も
懸念されていますが、
すでに今年、47人の
麻痺患者がでているので
心配ですね。

エンテロウイルスD68の後遺症や死亡者

NHKのニュースで報道されていた
1000人以上がエンテロウィルスD68に
感染したという
アメリカでの事例を調べてみたところ、
昨年8月、米国で大流行し、
今年1月までに全米で1153人が感染し、
このうち14人が死亡したと
報告されているそうです。

感染者の致死率が高いようで驚きです。

乳幼児や子供が発症しやすく、
発熱やくしゃみ、鼻水などの
風邪のような症状を発する軽症から、
気管支炎や肺炎、呼吸困難に至り、
重症化すると筋肉が虚弱化し、
脳神経機能に異常をきたして、
麻痺が残るケースもあるそうです。

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